書籍・雑誌

2014年3月13日 (木)

『マラソン勝負メシ』

マラソン勝負メシ

サブタイトルに「4時間切りを目指すランナーのための」とあるが、ゆっくりランナーにも役立つ内容だ。かなり奥の深い話を、わかりやすくシンプルに伝えてくれている。

栄養の本というと、「バランスよく野菜も摂って」などとよく書かれているが、何がどのように必要なのかは、よくわからないことが多い。この本では、薪のように燃料になる脂質、薪を燃やす火口として必要な糖質、糖質に火を付けるマッチにあたるビタミンB1といったぐあいに、各栄養素の機能がシンプルだがわかりやすく説明されている。

ビタミンB2は脂質代謝に必要で、薪をあおぐうちわの役目を果たすとのこと。超スロージョギングで脂質を燃やすためには、積極的に摂っておきたい栄養素だ。

2012年9月30日 (日)

『ランニング障害改善BOOK』

ランニング障害 改善BOOK
鈴木清和監修
スタジオタッククリエイティブ

「なぜランニング障害が起こるのか?」に焦点をあて、シューズや走り方を改善して自分でなおしていこうという本。

ランニング障害は、フォームの偏りなどからどこか1か所に負担がかかり、起こりやすくなる。ランナーによくある障害をあげて、それぞれに起こりやすいフォームやシューズのくせを説明。改善のためのストレッチ、シューズ、フォーム修正のためのドリルなどを紹介している。

これまで、どんな走り方がよいとかどんなシューズがよいかという話はよくあった。また、シューズに関してはランナーとしてのレベルや足の形でどう選ぶかということは、よく言われてきた。それを走り方によって、説明しているのが面白い。それから、「どういう走り方をしなさい」ではなく「こういう走り方をするためにはこういうトレーニングをしてみなさい」というのがいい。それも、「この筋力を鍛えなさい」ではなく、特定の動作によって刺激して動きを変えようというもの。

鵞足炎では軸足とけり足が偏っていると軸足側に起こりやすいとのこと。左右対称は走りを取り戻すために、腕を時計回り(障害の側によっては逆)に回しながら走ってみると良いというのを、さっそくやってみた。実を言うと、左右のけりのバランスが悪いのは自分でも気になっていたのだが、意識してなおそうと思っても、なおせなかった。腕をくるくる回すだけで、両足均等に走る感覚がすぐにつかめたように思う。

人の体型や走り方は単純に分類できないし、障害は複合的に起こっていることが多い。この本さえ読めば即解決!…というわけにはたぶんいかないが、障害を防ぐために自分の走りを修正するには、大いに参考になると思う。



2012年7月18日 (水)

『健康力を上げるスロージョギング』

『健康力を上げるスロージョギング』
田中宏暁著
カンゼン

福岡大学の田中宏暁先生の新刊がでました。
私も制作をお手伝いさせていただきました。

今回はDVD付きで、スロージョギングの走り方を詳しく解説しています。動画と写真がいっぱいで、走り方を知るにはこれがいまのところいちばんわかりやすいと思います(スロージョギングがなぜよいか、どんな効果があるかといった話は、『スロージョギンで人生が変わる』のほうが詳しくなっています)。

ロンドンオリンピック代表の藤原新選手は、田中先生のトレーニング法と自分のトレーニング方法は一致する部分が多いということで、推薦してくださっています。インタビュー記事を書かせていただきましたが、藤原選手は運動生理学をよく勉強していて、トレーニングや調整方法がとても科学的ですね。ロンドンオリンピックでは活躍していただけそうで、期待しています。


2012年4月17日 (火)

『毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる!』

『毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる! 月間たった80㎞で2時間46分! 超効率的トレーニング法』 (ソフトバンク新書)

科学的な考え方をもとに説明するトレーニング法です。初心者よりも、ある程度走れる人向けだと思いますが、科学的なトレーニングというところでは、読んでおいて損はないかも。

はじめに言ってしまえば、月間80kmというのは自転車を使ったクロストレーニングをやっての話で、ランニングで同じ効果を上げるには120kmくらい必要だということです。それからフルマラソンを2時間46分というのは、当然、もともとそのくらいで走れる体力があるからで、何も運動していなかった人が月に80km走ればそのくらいの記録をすぐ出せるということではないでしょう。

でも、トレーニング方法によってはランニングだけでも月に120kmくらいで自己ベストを出せるような状態に持っていけるし、毎日走る必要などないということです。

私の経験でも、「フルマラソンを走っています」というと、よく「毎日走っているんですか?」と聞かれます。日本人はどうも毎日がんばらなければフルマラソンを走れないと思っているようですが、それは違います。むしろ、毎日走りすぎることによって疲労が蓄積して体調を崩したり、ケガをすることだってあります。

もうひとつ、逆の誤解というか問題も、よく経験しています。超スロージョギングを紹介して、「ゆっくりなら走れるんですね!」と感動して、「これから走ります!」と宣言したものの、なかなか成果がでない。聞いてみると、最後に走ったのは2週間前とか、1ヶ月前とか…。

もちろん、月に1回くらいでも、まったく運動しないよりは健康のためには、ずっといいんです。でも、目に見えるような成果が現れるには、それなりに走る必要があります。その一線をうまく越えれば、フルマラソンもラクラク完走できるなど、続けるのがとても楽しくなるんです。

私は、苦しまずにフルマラソンを完走するにはだいたい月100km、調子よく完走するには150kmくらいは必要だと思うので、この本のランニングだけなら月120kmというのは、まさにその通りだと思います。ちなみに福岡大学の田中宏暁先生は、「フルマラソンを走るなら週に180分以上」と言っておられて、これは私の速度では、ほぼ100kmに当たります。

ついサブタイトルの距離の話だけを取り上げてしまいましたが、その程度の距離でもちゃんと走れるようにはこうするといいということが、この本には書かれています。


2012年3月18日 (日)

『ゆっくり走れば健康になる』が台湾で出版

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拙著ゆっくり走れば健康になる〜 超スロージョギング入門が翻訳されて、台湾で出版されました。

見本が届いたのですが、私は中国語はまったく読めません。でも、漢字だから何となく意味がわかります。

下の写真は、左が台湾版の本文の最初の部分で、右が日本版の同じところ。クリックすると大きく表示されるので、比べてみてください。カンマや「,」「。」が行の中央に入っているのも、ちょっと不思議です。

台湾では、いま健康関連の本が売れるのだそうです。この本をきっかけに楽しく走ってもらえたらいいですね。

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2011年11月25日 (金)

『スロージョギングで人生が変わる』

2009年放送のNHK『ためしてガッテン』で有名になったスロージョギングの提唱者、田中宏暁先生の著書です。

スロージョギングなら90代の高齢者でさえ走れること、なぜスロージョギングがいいのか、どんな効果があるのか、安全で効果的な走り方について、これまでの研究成果や市民ランナーとしての自身の経験、初心者への指導経験などをもとに、詳しく解説されています。

はじめて走る人はもちろん、LTペースのことや安全で効率的なランニングフォームなど、故障が多く伸び悩んでいる経験者も一読の価値はあるでしょう。

実は、本書の制作を私もお手伝いさせていただきました。科学的知見を知ることができ、とても勉強になりました。スロージョギングやランニングについて知るために、とても役立つ1冊になっていると思います。

ビギナー向けの素朴な疑問解消や継続方法については、拙著『ゆっくり走れば健康になる〜 超スロージョギング入門』も、引き続きよろしくお願いいたします。運動が苦手だった人でも楽しく走れるようになる考え方などを紹介しています。

2011年11月 4日 (金)

DVD『人は走るために生まれた~メキシコ山岳民族・驚異の持久力~』

人は走るために生まれた ~メキシコ山岳民族・驚異の持久力~ [DVD]

BORN TO RUN』にも登場するメキシコの山岳民族ララムリのランナーたちを追った88分間のドキュメントです。

ララムリの普段の生活や、ララムリ独特のボールを蹴りながら走る競技ララヒッパリについて、映像で見られるのはとても興味深かったです。

裸足のときとランニングシューズを履いているときの着地と衝撃の違いについて、かなりはしょった感じはありますが、リーバーマン博士のインタビューやスローモーションの映像でしっかりわかるのは面白いですね。

途中のララムリと日本人との身体測定は科学的にはあまり意味がなく、どうかなと思いました。普段、おそらく垂直跳びをしたことがないララムリに対して垂直跳びの成績を「脚力」と呼んでみたり、正確な速度がわからない中、2kmを1回走っただけの前後で乳酸値を測って比べたり…意味がありません。1つだけ、高地のためが日本人の心拍数が走る前に90台なのにララムリは60台というのが、なるほどと思いました。

厳密に科学的な検証やがっちりしたノンフィクションを期待すると、ちょっとがっかりするかもしれません。でも、ララムリの生活ぶりや走りを映像で見られると思えば、興味がある人には見る価値があるでしょう。Amazonでは25%オフで3000円しませんから、コストパフォーマンスは悪くないと思います。

私が面白いなと思ったのは、ララピッパリは蹴りながらみんなで長距離を走る競技なのですが、45kmに7時間もかけていたことでした。ボールを蹴りながらだし、コースは山道だし、ボールがコースからそれたらがけの下まで追いかけていって蹴って戻すなど、ロスが多いのでしょう。DVDでは「ペースが一定しないのでフルマラソンよりきつい」などと紹介していましたが、健脚ランナーがフルマラソンの感覚で45kmを走れば、3時間から遅くても4時間で走ってしまうのではないでしょうか。ペースを変えながら、平均的にはかなりゆっくりの速度で長く走り続けることが、よいトレーニングになっているのではないかと思いました。


2011年9月16日 (金)

『BORN TO RUN 走るために生まれた』

『BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”』

評判が高いのでいずれは読もうと思っていたのですが、やっと読みました。ランニングにはまっている人にも、そうでない人にもお勧めしたい、素晴らしい本です。

著者のマクドゥーガル氏はランニング雑誌に記事を書くライターで、自身も市民ランナー。自分がランニングで故障を繰り返すのはなぜかを調べていくうちに、メキシコの山岳地帯を裸足同然で走り回るタラウマラ族に出会います。アメリカのウルトラマラソンランナーとタラウマラ族との奇妙な交流がストーリー風に描かれているので、小説と思って読んでもじゅうぶん楽しめます。

とても興味深いのは、その中で人間とランニングについての最近の科学研究が紹介されていることです。人間はそもそもマラソンのような長距離を走ることでネアンデルタール人に勝って生き延びた。そもそも人間は走る生物であり、誰でも走れる。また、人間にとって自然な走り方は、裸足でフォアフット着地するのだということ。クッション性の高いランニングシューズが、逆に故障の原因になっているということ。

これらは仮説ではありますが、登場する研究者や論文は実在のもので、実験結果などから有力視されてきています。福岡大学の田中宏暁先生は、『スロージョギング健康法 ゆっくり走るだけで、脳と体が元気になる!『などでフォアフット着地を勧めておられますが、その意味がよくわかるようになりました。



2011年5月16日 (月)

『壮快』2011年7月号 超スロージョギング

5月16日発売の壮快 2011年 07月号 [雑誌] では、サブ特集で超スロージョギングについて取り上げています。

福岡大学の田中先生による効果と実施方法の解説、有田秀穂先生のスロージョギングで脳が活性化するという話、奥村康先生の免疫細胞が活性化するという話など、参考になると思います。私も経験者の1人として談話を紹介していただきました。書店で手にとって見てください。

2011年3月29日 (火)

『ゆっくり走れば健康になる』の入手について

『ゆっくり走れば健康になる』は、ただいまAmazonで在庫切れの状態が続いています。千葉県のAmazonの配送センターが被災したようですので、その影響かと思われます。

bk1や楽天ブックスには在庫があるようです。
お急ぎの方は、こちらからお求めください。
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